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美味しい紹興酒が作られるまで~紹興酒5~

紹興酒

美味しい紹興酒造りの哲学

紹興酒の主な原材料はもち米と水。
日本酒の酒造好適米とは違い、もち米として美味しく食べられるお米を使います。
塔牌の紹興酒には、中国有数の米どころとして名高い華東地方の良質のもち米の中でも、
粘りが強く上質なものを厳選して使用しています。
酒造りに欠かせない水は、会稽山脈系の伏流水が湧き出た
鑒湖の名水を使うのが紹興酒と名乗る為の決まり。
この鑒湖は川のように細長い湖で、川の流れの上流に塔牌の工場があります。
水質は日本の醸造水(伏見、灘の仕込水)と比べると硬度は低め。
そして、こだわっているのは米と水だけではありません。
塔牌では下準備の段階から夏至を過ぎたらヤナギ蓼を採取に行く、
大暑が来たら酒薬を作る、金木犀が咲いたら麦麹を作る…と
二十四節気の暦に則って人の手で酒造りを進めています。

※酒薬…ヤナギ蓼と米で作られる、発酵を行う酵母を供給するためもの(酵母の団子のようなもの)
※麦麹…麦にクモノスカビを生やしたもので、米を溶かすための酵素を供給するもの(日本酒の米麹と同様の役割)

「時止則止 時行則行(時止まればすなわち止まり、時動けばすなわち動く)」
「物得其時則善(時期を得れば物事は善くなる)」

これは単氏の言葉。
これが塔牌の醸造師の紹興酒造りの哲学です。

塔牌の3つのこだわり

前発酵

全量甕で仕込み・発酵させることも、欠かせない塔牌のこだわりです。
仕込むのは立冬から立春まで。
日本酒より若干高い、気温13℃以下が基準となります。
紹興酒の発酵期間は前発酵・後発酵を合わせて90日程度で、全ての醸造酒の中で一番長いそうです。
それをステンレスタンクではなく、甕内の空気に触れてまろやかに熟成が促進されるように全て甕で行います。

前発酵が行われるのはは500ℓ入りの甕。
特に前発酵の中で醸造師がプライドを持っているのが櫂入れです。
(左下の写真になります)
優秀な醸造師は櫂入れをする前に環境、気温、醪(もろみ)の温度、
発酵の進み具合、香りの強弱、米粒の形状、今後の天候を踏まえた上で、
櫂入れのタイミング、位置、範囲、時間を計算します。
この工程は作り手の経験値や熟練の技が必要とされるプロセスです。
この櫂入れを単氏は「お酒に魂を入れる」と言い、
少しの判断ミスや手法の差がお酒の味わいに影響を与える、
一種の芸術だと自負しておられました。

後発酵

発酵期間の96%を占める後発酵は、造り手が一切介入せずに
屋外で大自然の試練を受けながら行われます。

単氏は前発酵を赤ちゃんから少年まで大切に育て上げる、
そして後発酵を自然の厳しさに耐えて成長させると例えていました。
塔牌紹興酒は自然発酵の割合が世界で最も高いお酒。
後発酵以降、お酒の味を作り出すのは自然とお酒そのものの力なのです。

次回は熟成についてお伝えしたいと思います。

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