塔牌と2つのマーク
東天紅の紹興酒を作っているのは、浙江塔牌紹興酒有限公司。
塔牌は確かな品質の紹興酒に限って中国政府が発行している
「地理的表示製品」という認定マークを取得している酒蔵です。
この認定マークは通称GIマークといい、日本でいうなれば
特許庁のような機関から厳格な審査を経て発行されるライセンスで、
取得している蔵元は塔牌を含め、現在たったの5つしかありません。
塔牌では自社商品には社名にもある六和塔という、浙江省の名所である塔のマーク(塔牌)を付けています。
東天紅の紹興酒は全て、この塔牌が付いている最高品質のものです。
(紹興市のお隣に位置します)
外から見ると13階建てなのに、内部は7階建てという
不思議な塔です。
原産地の自然的要因と人的要因によって本質的に決定される製品を指します。
実は規定の日本語訳も入手したのですが、6章28条からなる規定で上手く読みこなせません。
簡単にお伝えすると、原産地範囲や原材料だけでなく、生産技術や包装、ラベルや印刷までが審査の対象となるようです。
そして大切なのが、安全、衛生、及び環境保護の要件を満たすか、
環境、生体、及び資源に害を及ぼす可能性のある製品ではないか、ということです。
東天紅の紹興酒も、この要件を満たす、価値が高く大切に保護されるべきものということになりますが
ラベルを日本国内でデザイン・印刷しているため、
残念ながら瓶自体にこちらのマークを付けることができません。
ちなみにこの地理的表示製品、日本にも同様のものがあります。
日本でも「地理的表示保護制度」と言い、農林水産省のサイトには
「その地域ならではの自然的、人文的、社会的な要因の中で育まれてきた品質、
社会的評価等の特性を有する産品の名称を、地域の知的財産として保護する制度」とあります。
中国と日本のそれぞれのマーク(通称GIマークといいます)もちょっと似ていますね。
日本の保護制度に登録されている商品は
種子島安納芋、下関ふぐ、越前ガニ、前沢牛…。
いわゆるブランド価値があるものということに関しては
中国も日本も同様です。
塔牌が大切にしている3つのこと
塔牌では、一冬醸造・全量甕仕込み・全量甕貯蔵にこだわった
紹興酒づくりをしています。
温度を自動的に制御できるステンレスタンクで
年間を通して作るのではなく、水質や気温を活かし、
発酵が穏やかに進む冬場のみ仕込むという昔ながらの作り方が一季醸造です。
同様に全量甕仕込み・全量甕貯蔵も昔ながらの手法。
甕仕込は温度変化が起こりにくく、
甕貯蔵は甕の気孔に溜まった空気にふれることで、
熟成が促進されまろやかになります。
変化を望まずに昔ながらのやり方を踏襲している訳ではありません。
あくまで品質を優先した結果選んだ道が、
昔ながらの伝統的な手づくりでした。
次の記事では一冬醸造・全量甕仕込みを詳しくご紹介します。
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